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自殺した女性の霊が自分の中に…。
家庭崩壊寸前にご信心と出会い─── (2)



ワラにも縋る思いで お寺に行く決心をしました

教化子 内田明宏さん(本人)

 一昨年、二〇〇四年十一月に職場が変わり、それをきっかけに自分の中に異変が起きるようになりました。まず、頭痛が日増しにひどくなり、風邪をひくと薬も効かず長引き、両腕に原因不明の炎症が起き、最悪な体調の日々が続きました。そして、昨年七月上旬から、夢の中に昔ご縁があって亡くなった女性が出てくるようになり、何かを伝えたい様子ですがわからずに目が覚めました。ある日の晩、窓辺に女性の霊が立っており、布団の中の私にいろいろと語りかけてきました。その日から生活の中で記憶のない部分ができ、日増しに自殺願望が強くなりました。

 そして何日か後、妻が実家のお店の手伝いで留守の間に、自宅で首に電気コードを巻き倒れていました。自分でも帰宅した家内に起こされるまで何があったか分からず、動揺するだけでした。それから十日ぐらい仕事も全くうまくいかず、体力・精神面共に限界を感じていました。

 そんなある日、「《ナミ》と語る女性があなたの体の中にいる」と家内に言われました。それから、仕事も手につかず、気付くとコードを首に巻いて倒れていました。

 そんな生活が一週間、一日のほとんど記憶がない状態が続き、仕事を辞める決心をし、直属の上司に話をして早退しました。その帰り道また意識がとび、国道十四号をバイクで走行中、信号無視で事故を起こしましたが、自分の記憶は全く無く警察に聞かれても状況が説明できませんでした。その夕方に会社から呼び出され、説明をした時、話の途中で私に乗りうつっていたナミさんが出てきたらしく、意識が戻った所で上司から「君に乗りうつっているもう一人の人と話をした。状況が分かったから、退職ではなくしばらく休養しなさい」と言われました。

 その後三週間は記憶のない日々が続き、妻・子供共に疲れ果て、限界を感じていました。そんな中、私の状態を心配していた妹が、夫のご両親で本門佛立宗のご信者である藤井龍三さんご夫妻に相談したらしく、お声をかけていただき、「ぜひ一度私どものお寺でお話を聞いてもらってはいかがですか?」と誘われました。「除霊などをすると子供を道連れにする」と霊に言われていたので、そのときは断ってしまいました。後日、また藤井ご夫妻が実家を訪ねてきて、私の両親を説得し、「本当に今の状況から救われたいのなら、唱題寺でご回向とご祈願していただきましょう」と、再度お誘いいただきました。何も信じられない状況でしたが、両親からも勧められ、ワラにもすがる思いでお寺に行くことを決心しました。昨年の八月二十八日のことです。

 当日、本堂に入るとすぐに拒絶反応を起こし、また記憶がなくなりました。目が覚めると本堂のイスに横たわっており、別室に通され、そこではじめて竹村堅裕師にお会いしました。お講師からはお話の合間にお供水を勧められ飲みましたが、すぐに気持ち悪くなり、吐いてしまいました。それでもお講師は「大丈夫です。全て安心してお任せください」という心強いお言葉をいただきました。

 早速御本尊さまをお迎えして、お願いしてみようと決心しました。その日の夕方から急遽自宅でお助行がはじまることになり、自分でも状況が把握できないままお助行の時間を迎えました。全く何をしてよいかも分からず、ただひたすら南無○経と唱えましたが、途中で記憶がなくなり、気付くと倒れていてその日は終わりました。

 その翌日から、勧められるままに朝参詣をして、夕方には一週間の詰め助行が始まりました。そんな中、朝参詣でお寺に行くと、たくさんのご信者さんから「しっかり頑張ってお願いしてください」と声をかけられ、心の励みになりました。朝参詣初日には、初めてお導師さまにもお会いし、「心配しなくても大丈夫です」とお声をかけていただき、涙が溢れ出ました。

 詰め助行四日目までは、始まると記憶が無くなり、目が覚めると終わるという状況でした。

 変化があったのは五日目。その日もやはり記憶がなくなり倒れたのですが、自分の意思の中で何も見えない真っ暗な中にナミさんが後ろ向きで立っており、こっちを振り向き、にこっと笑って消えました。そして六日目、その日も意識を失い、倒れている間、真っ白な世界の澄んだ水の上に浮いている自分がいました。そして目が覚めると今まであった頭痛もなく、霊的現象もなく、すっきりした自分がいました。そして迎えた最終日、記憶を失うことなく、二時間お看経をあげることができました。後日聞いた話ですが、この一週間は大変難しい真剣勝負のお助行であったとのこと。お講師をはじめ、藤井ご夫妻、川端さん、森田麻子さんのお力をかりて御法さまの御利益をいただくことができ、ナミさんの霊は私から出て行きました。

 その後、復職し、以前のように記憶がとぶことはなくなりましたが、作業中に頭部を四針縫う怪我をしました。なぜか仕事も思うように進まず、振り返って考えると、体調を崩し入院をしたことや、人間関係が上手くいかなかったことがあり、何度か職場を変わっても同じようなことの繰り返しでした。体も子供の頃から強くはありませんでしたが、頭痛がひどくて薬を毎日飲み続け、肝臓と胃腸も弱く、一年中下痢をしていました。また、子供の頃から霊的なものが見えたり、いろいろな障りが多く、悩まされました。これら全ての問題も自分の罪障だということをご信心をして教えていただきました。

 そのころ、白い光の玉が自分の周りを飛ぶのが見えるようになりました。その状況をお講師にお話ししたところ、その白い玉はナミさんの霊魂で、私からは出たものの、うかばれてなくて自分の周りにさまよっているので、お塔婆を立ててご回向してあげましょうと言われました。そして、仕事や体調のことなどの罪障消滅と、ナミさんが浮かばれるよう百本祈願をしましょうと言われました。翌朝、藤井さんに伝えたところ、ご夫妻も一緒に百本祈願をしてくださると言われ、心強さと共に感謝の気持ちで一杯でした。

 百本祈願終了間近、ささいなことから収拾のつかない夫婦喧嘩になり、また意識が無くなり、白い光の玉が無数に雪のように降り、首の後ろから霊が入ろうとしているのを感じました。そのことをお講師に電話で相談すると、既に真夜中でしたがお講師はすぐ自宅にかけつけてくれ、その場をおさめていただき、「百本祈願の妨げが必ずあるものです。これに負けず百本祈願を続けてください」と強く注意をいただきました。

 数日後、夫婦間にいろいろなもめごとがあったので、その解決のため、木更津別院に行くことになりましたが、途中の車内でまた夫婦喧嘩が始まってしまい、これも二人に納得がいくようにお講師にお話しいただき、本当に仲直りすることができ、百本祈願も無事に終わりました。すると不思議な事に、薬を飲んでも治らなかった頭痛と下痢が治り、また、職場の上司や周りとの人間関係も順調になり、仕事上では本当に不思議なくらい罪障消滅のお計らいを頂き、同時に、白い光る玉も見えなくなりました。

 崩壊寸前だったのがウソのように明るい家庭に戻り、普通に生活ができることのありがたさを実感し、私の家族も両親も、そろって毎日、唱題寺に朝参詣を続けています。

 今までは信仰など思いもよらなかった自分ですが、ナミさんの霊にとりつかれたことをきっかけに、この問題を解決し、仕事上や体にかかわることまで変えていただけた本門佛立宗のご信心に出会えたことをとても感謝しています。

 自分が今ここでこうして皆さんにお話できるのも、唱題寺のお導師さまをはじめ、お教務の皆さま、ご信者の皆さまのおかげであると、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。